catch-img

応募欲しさに求人詐欺は絶対ダメ!通報されて非掲載にされる悪質求人の特徴

令和3年にもなっておいて、悲しいことに絶えない求人詐欺…。誠に遺憾ですね。


はじめまして。求人詐欺を片っ端から駆逐してやる!!と、巨人と闘う某漫画の如く憎しみを抱き、それを使命に変えて求人広告制作を志望したライターのいおりです。私自身も求人詐欺に遭った被害者の1人で、この経験を買ってもらえたからこそ今の天職に巡り合えました。

ですが…未だに嘘つき求人が日々、気づかないうちに量産されているように思います。

それは「面接で正しいことを伝えれば良いじゃん。入社してから本当のことを言えば良いじゃん。」と思って求人を出している悪質な企業もあれば、悪気なくやってしまった企業も存在するからです。

求人広告には必ず掲載審査がありますが、悪質な求人も審査をすり抜けて掲載されているのです。求職者がそれを見抜ければいいのですが、その前に求人詐欺だと通報されるような求人を出してしまう企業を減らす方が根本解決ですよね。


今回は「よくありがちな求人詐欺の例」と「正しい求人の書き方」を、求人原稿Gメンがご説明いたします。

目次[非表示]

  1. 1.そもそも求人詐欺はどうして起きるのか?
  2. 2.求人詐欺だと思われる求人票は、どういう書き方になっているのか?
    1. 2.1.疑わしいポイント①残業代抜きの月給の時点で平均よりも給与が高い
      1. 2.1.1.解決策:残業代を包み隠さず書く
    2. 2.2.疑わしいポイント②試用期間中の雇用形態が書かれていない
      1. 2.2.1.解決策:見落とされない箇所に素直に詳細を書き込む
    3. 2.3.疑わしいポイント③アルバイト・パート募集と見せかけて、実は業務委託
      1. 2.3.1.解決策:業務委託募集なら、潔くお金をかけて求人を出す
    4. 2.4.番外編①休日のボランティア活動、実はサービス残業(無賃金労働)
    5. 2.5.番外編②求人トラブル事例、体験談
      1. 2.5.1.土日祝休みかと書かれていたのに、本当は平日休みだった
      2. 2.5.2.面接会場に着くなり、休日出勤がありますが受け入れますか?というアンケート兼誓約書を書かされた
      3. 2.5.3.正社員求人で採用されたのに準社員の話が面談で出た
  3. 3.自分が応募者だったら、どう思う?あなたが内定承諾したくない求人を絶対に世に出さないで!


そもそも求人詐欺はどうして起きるのか?


全ての求人詐欺の元凶は「自社の求人を無料の採用管理システムや求人サイトなどで、自力で出稿できる」という採用に置いて利便性とコストパフォーマンスが良い仕組みが誕生したことです。

これ自体は悪くないんですが、それに伴う正しい知識がない人が求人を書いてしまい、プロのチェックがないまま未熟な求人が世に出回ってしまうことが一番の問題なのです。

日に日に求人広告の掲載基準が厳しくはなっているので、あまりにも疑わしい求人は一時的に掲載されても、後に掲載落ちにされることもあります。が、掲載審査は1社1社に対して、書かれていることが事実かどうかを確かめることまではしていませんし、恐らくできません(膨大な求人を確認することが当然できないため)。

なので、蓋を開けてみれば怖い求人が求職者にヒットしてしまう環境なのは今も変わっていません。求職者も求人を見極める労働リテラシーや求人リテラシーが無いと、求人詐欺かどうかも分からず応募してしまうので、負の連鎖が一向に止まらないのです。



求人詐欺だと思われる求人票は、どういう書き方になっているのか?


では、求人詐欺と思われかねない「絶対に書いてはいけない求人票」には逆に何が書かれているのかを確認しましょう。(逆を言えば「求人詐欺の見分け方」解説ブログにもなりますね。)


疑わしいポイント①残業代抜きの月給の時点で平均よりも給与が高い

地域によって最低賃金が異なるので、賃金が高いかどうかはエリアによって異なりますが、「残業代の記載がない割に、月給が20万円以上ある」場合は求職者に求人詐欺かも?!と警戒されやすいです。

月給20万円って大卒の基本給くらいじゃん?!と思う人もいるかもしれませんが、新卒の月給はまだまだ17万円台スタートの企業も多いので、厳しめに見る求職者がいてもおかしくはありません。

ここでよくあるミスは以下の通りです。

  • 残業代を書き忘れた(あってはならない凡ミス)
  • 基本給でこの月給なら良いな!と思わせて応募をさせたいから書いた(悪質極まりない求人詐欺)
  • 残業は人によって時間数が違うから、従業員の平均的な額面給与を書いてしまった(下手すれば求人詐欺)


解決策:残業代を包み隠さず書く

まず「応募させたいから書いた」は明らかに求人詐欺なので許されません。求職者から求人媒体や求人サイト、求人検索エンジンの公式ページやお問い合わせページから通報されて、誓約書にサインしないと再掲載できなくなってもおかしくないレベルで悪質です。問答無用で求人を正しく書き直しましょう。

また、書き忘れに気づいたら必ず追記をしましょう。その時点で応募者や内定者がいる場合は必ず正しい労働条件の説明をしましょう(労働条件通知書を正しく記載してお渡しするなど、誠実に対応し、謝罪しましょう。)


残業代を明記した求人広告の書き方例はこちらです。

基本給18万円/固定残業代もしくはみなし残業代2,2万円(残業時間17.5時間分。これより超過して労働した場合、超過分の残業代を別途支給します)

※このとき残業時間で時給を計算したとき、時給が最低賃金を割ってしまうと、求人が掲載できません。絶対に最低賃金を割らない賃金体制をリアルに構築してください。


また、残業時間が役職や人によって全然違うので書きにくかったという場合は、その違いを明記しましょう。

例)

  • 勤務歴1年目で月給20万円、賞与(年2回)込みで年収300万円
    月平均残業時間は15時間未満です
  • 勤務歴3年目で月給25万円、賞与(年2回)込みで年収400万円
    サブチーフで、チーフ研修などがあり月平均残業時間は20時間程度です
  • 勤務歴5年で月給27万円、賞与(年2回)込みで年収500万円
    店長になり、新メニュー開発や社員教育などの時間も増える傾向があり
    月平均残業時間は30時間程度です

例)

  • 基本給18万円+住宅手当(月2万円)+OJT研修手当(月2万円)+役職手当(月3万円以上、最高10万円)

ここまで正直に書いた方が無難です。残業時間が多く見えてしまうのがイヤであれば、求人に書かない選択肢は無いので残業を減らす工夫を会社が行いましょう。金の縁が縁の切れ目…トラブルを未然に防ぐために、必ず見直してください。


疑わしいポイント②試用期間中の雇用形態が書かれていない

これも悪質求人あるあるです。求人には必ず試用期間を明記しなければならないのですが、雇用形態が異なる場合はそれも明記しないといけません。


よくあるミスはこちらです。

  • 雇用形態まで書くのを忘れている
  • 良い人や資格がある人が来れば同条件だが、見極めが必要な人は雇用形態が異なるケースもあり、上手く書けなかった
  • 正社員募集にしておけば応募が入ると思って、わざと書かなかった(悪質極まりない求人詐欺)
  • 正社員になれるまでのステップがたくさんあるのに明記していない、説明していない(求人詐欺と言われてトラブルになる恐れがあります)


解決策:見落とされない箇所に素直に詳細を書き込む

別に試用期間中に雇用形態が異なることが悪いことではないので、事前に説明をすれば良いだけです。それで応募が減るのが怖いなどがあるのであれば、最初から同じ雇用形態で働けるように人事整備をしましょう。


例)試用期間3か月あり※試用期間中も正社員として勤務できます

例)試用期間6か月あり※入社時は契約社員(有期雇用)になります。研修を終え、実務に慣れてきましたら半年後に自動的に正社員になります。※試用期間が延長になった実績はほとんどありません。

例)試用期間3か月あり※契約社員で入社し、3か月以内に2契約以上を獲得できなければ試用期間を1か月ずつ延長します。契約が穫れるようサポートしますので、基本的に3か月以内に正社員になれる人が半数以上います。


このように正直に書けば済みます。が、求人を出す際は雇用形態を一つしか選べないのもあって「正社員募集で出すか、契約社員募集で出すか迷う」というのがよくある話です。


賛否両論ありますが、この対処法としては3つかあります。

  1. 正社員ニーズが高いので、正社員募集として出して、備考欄に正直に契約社員スタートになる旨を記載しておく。面接でも内定承諾でも確認し、労働条件通知書を提出する。
  2. 最初からトラブル防止のため、入社時の雇用形態で求人を出し、備考欄に「ほとんどの方が正社員になれます」と書いておく。面接時にも正社員になる希望があるか確認する。
  3. 資格がある人向けの求人、資格がない未経験者向けの求人とを書き分けて、それぞれの雇用形態も揃えて募集を出す(士業などの国家資格が必要で、資格取得に向けて勉強中の人をアシスタントで採用するときに、よくあるスタイル)

など、双方が納得できる方法で合意できれば、どちらでも構いません。慎重に進めましょう。


疑わしいポイント③アルバイト・パート募集と見せかけて、実は業務委託

求人制作を何年もやっていると会社や店舗でのヒアリングで「雇用保険や社会保険、交通費は出ない」と言われることがたまにあります。これは蓋を開けてみると、業務委託(外注)募集だったということがあります。


どうしてこうなるのか。よくある間違いの原因がこちらです。

  • 「フリーランス」と呼ばれるのが主流になっていると勘違いし、業務委託という雇用形態を聞きなれておらず、雇用形態の選択を間違えてしまった(まれにある)
  • 雇用形態を業務委託にしてしまうと、採用管理システムを有料に切り替えないといけない、求人検索エンジンに載せるときに有料広告でないと掲載ができないなどの理由で広告費をケチるためにわざと「契約社員」や「アルバイト・パート」で募集をかけてしまった(求人詐欺フラグ)
  • アルバイト・パートの方が募集が集まると思い、業務委託と大して仕事内容も変わらないからバイト募集として載せた(求人詐欺)


解決策:業務委託募集なら、潔くお金をかけて求人を出す

エステや化粧品販売店、ドライバーやスポットで集められるイベント司会者などの求人ではよく業務委託で募集が出されていますが、労働時間も個人の裁量で、保険も自分で加入しないといけない等の待遇で働く人たちと、一般的にアルバイト・パート、社員で勤務できる待遇の人たちとはワケが違うので、必ず雇用形態を業務委託にして求人を出しましょう。


また採用管理システムの料金形態によっては業務委託の求人を掲載する際は有料プランが必要だったりします。昨今ではindeed有料広告も必須である旨を料金表の備考欄に細かく書いてあるケースもあるので、実はindeedに掲載されていなかったなどのトラブルが無いように隅々までプラン詳細や契約内容をご確認ください。

番外編①休日のボランティア活動、実はサービス残業(無賃金労働)

仕事が好きで、休みの日も仕事しちゃう人もいるとは思いますし、気持ちも分からなくはないんですが、会社がボランティアと言っているだけで実はガッツリ仕事してるのと同じだったという話も聞いたことがあります。


よくある話としては、こんな感じです。

  • 地域貢献のため、休日に会社の近所の街や公園を掃除しています。(が、終わった後に仕事が残っている社員はオフィスに戻って事務作業の追い込みをしている。その後、会社の皆で飲み会やBBQもする。からの、振替休日がない。)
  • 休日に講演会に出るくらい、やる気満々な社員がいて、講演会の資料作成などの準備は実は業務時間外にやっている。もちろん振替休日がない。
  • 休みの日も会社の公式TwitterアカウントなどのSNSで、会社の求人や集客向けの内容を投稿している


会社と本人が合意していたら良いのかもしれない…いや、良くないのかもしれないですね。

これは社外にも「休日に何かしているところを目撃している証人が恐らくいる」ので、ボランティアだったとしても仕事だと感じた人は問題だと強気で指摘してくるかもしれません。


ただ、実際「休日に仕事をしないで!」と何回も指導していても「仕事が大好き、社会貢献が好き、やりたいからやっているだけ」とある種、良い意味で前向きに仕事をしてしまう従業員がいる企業もあります。講演会に講師として立てた、自分のSNS経由で応募、採用になった人がいるなどの成功体験があると、どんどんハマっていく人もいますし、私もその気持ちが何となく分かります(笑)

従業員が仕事に対してどう思っているかによって、これは結論が変わると私も思います。が、ネガティブに捉えている従業員や求職者もいるかもしれないので、一度、社内で話し合い、求人に書くならどうするかを考えてみましょう。


番外編②求人トラブル事例、体験談

ほかにも挙げるとキリがありませんが、実際の経験談をご紹介しましょう。


土日祝休みかと書かれていたのに、本当は平日休みだった

土日祝休みの求人を受けたら「ローンを扱うカード会社の対応部署の仕事なので、研修後は後で平日休みになります」とカミングアウトされました。「そんなこと書いてあった?」と感じ、その場で求人を確認させると、そんなことは一文も書かれておらず、面接官も謝罪なし。呆れて面接後に求人媒体側にクレームを入れました。(ちなみに求職者からクレームが入ると、広告営業マンがお客様に指導に入ったりして改善されるまで広告が載らなくなるか、最悪の場合は求人取引停止になることもあります。)

本当のことを書いたら応募が来ないと思っていたのかもしれませんね。


面接会場に着くなり、休日出勤がありますが受け入れますか?というアンケート兼誓約書を書かされた

求人票には休日出勤の旨が書かれていなかったのに、会社に着くなり誓約書にサインさせるような会社もどうかしてますよね(笑)

ちなみに「はい」に〇をしないとその場で落ちるとのこと。面接前にそのアンケートで勝負がつくなら、その前に正々堂々、休日出勤が発生する旨と代替案を求人に書いておけば良いですよね…。

こういう不誠実な求人を私はやっぱり片っ端から改善していきたいですね。


正社員求人で採用されたのに準社員の話が面談で出た

正社員募集の求人の備考欄に小さく「準社員スタートの場合は~」という解説が書かれていたり、正社員になれる評価基準や条件が決まっていないのに求人を出し、採用面接や雇用条件の定時の際に説明を一切していないということもあって、大きなトラブルになった事例も報告されています。

契約社員と準社員と何が違うんですか?という質問にも答えられない辺りも社内で問題になり、会社に不信感が募った結果、次々と従業員が退職していったそう…。

採用すればこっちのもん!と思っている企業もあるかもしれませんが、退職されては元も子もないです。「求人票に正しく書いてあったら応募しなかったのに」と口コミサイトやブログなどで酷評を書かれたら経営的にも大ダメージです。

そうならないように最初から正しく求人票を書いておけば済む話なんじゃないですかね?…はぁ…とんでもない実例ばっかりだなぁと悲しくなりました。



自分が応募者だったら、どう思う?あなたが内定承諾したくない求人を絶対に世に出さないで!


ウチは人が足りなくて。とにかく人を入れたくて求人をこう書いてしまいました。

ウチみたいな小さい会社はこうするしか応募が来ないんですよ…。

申し訳ないけど、よく面接バックレされるから、大事なことは面接で説明して、なんとか首を縦に振らせるしか無いと思っちゃったんですよ…。


そう話す採用担当者や人事、経営者がもしいらっしゃるなら、お言葉ですが求職者を代表して申し上げます。


「人の人生を左右する仕事選びの場で卑怯なことをする会社で誰が働きたいと思いますか?応募が来ない、人が少ない状態で経営を進めている会社の責任を、嘘で塗り固めた求人もろとも押し付けて、誰が幸せに働けるでしょうか?」


無料だからって誰も笑顔にならない求人広告を二度と出さないでください。ただでさえ売上も組織も課題だらけで大変なのに、さらにトラブルを抱えるようなことは今後一切やめましょう。
あと、ウチに応募が来るわけがないとかいう代表がいる会社には誰も応募してこないと思いますので、そういう後ろ向きな発言をされるのは控えましょう。現在、貴社で勤務されている従業員の方に対して大変失礼です。

そして、本当に良い人を採用したいなら、応募が普通に来るように知恵を絞って真っ向勝負しましょう。何なら、求人詐欺で再転職することになって、履歴書も心身も傷だらけになってしまったけど、勇気を出して、気力を振り絞って面接に来た求職者(勇者)の皆様を採用してあげてください。



ただ…中には全く悪気がないまま、応募が来ない求人に仕上げてしまった企業様もいらっしゃると思います。

「求人の書き方が意外に難しくて、気づかないうちに誤った書き方をしてしまった」

「現状も正しく書いてあるはずの求人でなかなか応募が来ない」

という場合は、正しい求人票の書き方のアドバイスだけでなく、もう少し貴社内の魅力を発掘するお手伝いをさせてください。


☆求人原稿の書き方セミナーのご案内(無料で、オンラインで参加ができます)

  採用強化セミナー HRhackerの運営会社インビジョンが開催するセミナー情報。 HRhacker

☆求人原稿の書き方マニュアル(資料を無料ダウンロードできます)

  【ダウンロード】おダシ原稿作成の手引き(求人原稿を書くのが初めての方へ) HRhacker


一緒俐(いおり)
一緒俐(いおり)

HRハッカーブログの2代目・編集長。インビジョン株式会社の扇屋(マーケティング)兼、鼓舞屋(CS・カスタマーサクセス)にて採用コラムの執筆、求人広告の制作、採用広報記事の作成など幅広く担当中。 採用広報記事はライターマガジン、マイマガジンにも掲載されている。 ちなみに合言葉は「トランキーロ!あっせんなよ!」 ▼note:https://note.com/iori_note4you


Seminar
おすすめセミナー


Ranking 人気投稿


Keyword キーワード


Tweet 中の人のつぶやき