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退職代行サービスから電話がかかってきた時に人事が確認するべき5つのこと


いきなり退職代行サービスから電話が来ても冷静に対応するのも人事の務め。今回はいつ退職代行サービスから電話が来ても大丈夫なように退職代行サービスから電話が来たときのポイントをまとめました。

目次[非表示]

  1. 1.退職代行サービスから電話が来たときに確認するべきこと
    1. 1.1.①退職理由の確認
    2. 1.2.②退職日の確認
    3. 1.3.③退職日までの業務や引き継ぎ内容の確認
    4. 1.4.④退職関連の書類の確認
    5. 1.5.⑤貸与物の返還の確認
  2. 2.退職代行サービスによる退職は断れないのか
  3. 3.なぜ退職代行サービスが利用されるのか
    1. 3.1.「辞めます」という意思表示ができない人が増えたから
    2. 3.2.退職を志願しても辞めさせてもらえないから
    3. 3.3.雇う側、雇われる側それぞれに労働法の知識が不足しているから
  4. 4.退職代行サービスと無縁になるために効果的な方法
    1. 4.1.従業員一人ひとりの性格を理解する
      1. 4.1.1.ソーシャルスタイル理論
      2. 4.1.2.MBTI診断
    2. 4.2.求人原稿の改善
    3. 4.3.リブランディング
    4. 4.4.採用管理システム(ATS)
  5. 5.退職代行サービスから電話が来ないような会社づくりが大切

退職代行サービスから電話が来たときに確認するべきこと

一般的に従業員が退職を申し出た場合、下記の確認を求められます。

①退職理由の確認

②退職日の相談

③退職日までの業務や引き継ぎ内容の相談

④退職関連の書類の確認

⑤貸与物の返還

(出典:森島大悟, 2020年『解雇・退職・休業・助成金の法律と手続き』株式会社三修社, p158)

上記になぞらえて、退職代行サービスから電話がかかってきた時に確認するべきことをお教えします。

①退職理由の確認

退職代行サービスから電話があった場合、まず依頼者が退職する理由をできるだけ正確に確認しましょう。表向きには「一身上の都合」「家族の介護や育児」「新しい仕事にチャレンジしたい」というようなことを理由にするかもしれませんが、実際には「会社の待遇に対する不満」「パワハラ、セクハラ」「人間関係のもつれ」が真の退職理由である可能性もあります。

たとえ退職を止められなかったとしても、しっかり理由を聞くことで退職者のストレスを少しでも和らげられたり、問題の出どころを掴めば今後の会社の組織体制の改善にも役立てられます。

また、退職代行サービスから依頼者に直接連絡しないよう促されますが、それには強制力はありません。その後当本人に連絡するかしないかはよく考えましょう。

②退職日の確認

とはいっても急に退職されると業務に支障が出るのは歴然です。相手の意向を優先しながら引き継ぎの都合を考え、退職日を確定しましょう。

③退職日までの業務や引き継ぎ内容の確認

退職日が決まった後は、行わなければならない業務を社内で確認します。

  • 取引先へのあいさつ
  • 資料の整理
  • 後任への業務引き継ぎ

などが一般的です。

④退職関連の書類の確認

退職に伴う書類としては

  • 退職届、離職票
  • 秘密保持を約束する誓約書
  • 健康保険の切り替えや失業金給付のための書類

などが挙げられます。あくまで退職代行サービスは企業と依頼者の間でやりとりをする役割。書類の署名や捺印は依頼者が作成する流れになります。

⑤貸与物の返還の確認

会社から貸与している

  • 制服、名札
  • パソコン
  • ロッカーキー

などがあれば退職日までに返してもらわないといけません。これも基本的に退職代行サービスではなく依頼者から郵送されてきます。漏れがないように事前にチェックシートを作成することをおすすめします。

退職代行サービスによる退職は断れないのか

残念ながら退職代行サービスによる退職は断れません。

いわゆる正社員(期間の定めのない雇用契約を締結している方)の場合

(民法第627条第1項)

労働者には「退職の自由」がある。そのため、退職を希望する労働者は自由に退職することができ、退職の意思表示から2週間が経過すると雇用関係が終了(=退職) する。


(引用:労働相談 Q&A 第23版

とされているからです。たとえ就業規則で「3ヶ月前に申し出ること」と決められていたとしても最短2週間で雇用関係が終了します。

また、会社をやめる意思を伝える方法は法律上で「書面で行うこと」などと定められていません。従業員側から退職の申し入れをする場合には、企業側にその意思が伝われば申し入れの方法は問われないのです。

なぜ退職代行サービスが利用されるのか

「退職代行のトリセツ」による2020年・退職代行サービス利用者の退職理由調査では

<男性退職代行サービス利用者の退職理由>
1位:体調不良(肉体的)(16.8%)
2位:体調不良(精神的)(16.1%)
3位:精神的にきつい(11.8%)


<女性退職代行サービス利用者の退職理由>

1位:体調不良(肉体的)(18.2%)
2位:体調不良(精神的)(17.5%)
3位:精神的にきつい(10.0%)

(引用:退職代行のトリセツ,「【退職代行統計調査2020】必見!退職代行で使われる退職理由ランキング」)

という結果が出ています。

たとえそのような理由だったとしても「どうして人に頼まないと仕事を辞められないの?」「自分の始末は自分でやるべきでは?」と思う方もいるでしょう。

ではなぜ退職代行サービスが利用されるようになったのか、具体的な理由は3つあります。

「辞めます」という意思表示ができない人が増えたから

退職代行サービスを利用する人は

  • すでにメンタルがやられている
  • 上司が怖くて辞職を言えない
  • 「人手不足で自分が辞めると職場が回らない」という申し訳無さがある
  • 何も成果をあげていないのに「辞める」と言うのが恥ずかしい

という悩みを抱えていることが大半。

また、退職代行サービスは20代前半~30代後半の若者、いわゆる「ミレニアル世代」に多く利用されています。そのミレニアル世代には

  • 「会社の都合」より「個人の都合」を優先する
  • 波風を立てることをとことん避ける
  • 表面上は従うが動かない
  • 自分の意見を主張しない
  • 無駄に自分をよく見せようとする

ミレニアル世代の良いところを挙げると「優しい子」や「平和的な子」が増え「反抗的な子」や「生意気な子」が減ったことが挙げられる。

(出典:原田曜平, 2018年『若者わからん!』株式会社ワニブックス)

という特徴があります。

日々、ブラック企業がメディアで取り沙汰にされていたり、転職がブームになっている現代。
その中で「会社を辞めることを伝えたいけど、会社に悪いし自分が傷つくのが怖いので直接言えない」という考えを持つ多くのミレニアル世代の助けになったのが退職代行サービスだったのです。

退職を志願しても辞めさせてもらえないから

逆に会社が辞めさせてくれないという状況もあります。なぜならば労働市場は常に人手不足だからです。

従業員の過不足状況を尋ねたところ(「該当なし/無回答」を除く)、正社員について「不足」していると回答した企業は 35.9%となった。新型コロナウイルスの感染が拡大する直前だった2020年 1月から13.6 ポイント減少し、1月としては 2014 年(36.6%)とほぼ同水準まで低下した。

(引用:「人手不足に対する企業の動向調査(2021年1月)」, 帝国データバンク

コロナ禍で人手不足の状況は一旦和らいでいますが、それでも35.9%の企業では人手が不足しているという統計があります。

また、今後「2021年問題」という採用難の時代が待ち構えています。

大学を卒業し、新たに企業で働き始める者(いわゆる新卒)の人口が2022年度以降、再び減少傾向に転じる見通しである。企業側からみれば、この2022年3月卒の就職活動時期となる2021年頃から徐々に採用内定者を確保しにくくなっていくと考えられ、これを「新卒採用の2021年問題」と定義したい。

(引用:「人手不足に拍車をかける新卒採用の2021年問題」, 浜銀総合研究所

このような人手不足の状況で大切な社員がいなくなると、後任を採用するのは大変です。さらに1人社員がいなくなれば、他の社員の負担が増え更に退職者が増える可能性もあります。

それを踏まえて企業は大切な社員から退職を志願されたタイミングで給与を上げたり、希望の部署に異動させるたりするため、嫌でもなかなか退職できない人が多いのです。

そういった人たちにとって退職代行サービスは新たな環境に一歩踏み出す勇気を与えているのです。

雇う側、雇われる側それぞれに労働法の知識が不足しているから

たくさんの「退職代行サービス」を実施する中で、次のように感じるようになりました。
退職トラブルの根本的な原因は雇う側にも雇われる側にも、労働法に関する知識が不足していることなのではないか、と。

<中略>

しかしながら、学校で退職を含めた「働くこと」について、法的なルールや裁判例を教えてもらう機会は、ほぼありません。

(出典:弁護士による退職代行サービス研究会,「会社のきれいなやめ方」,自由国民社,P3)

人事として、退職代行サービスから電話が来ても慌てない程度には労働法の知識を身につけておきたいものです。

退職代行サービスと無縁になるために効果的な方法

退職代行サービスから電話がかかってこない会社づくりをするためにおすすめの方法をご紹介します。

従業員一人ひとりの性格を理解する

従業員一人ひとりの性格を理解することで抱えている悩みが見えてきます。どちらも簡単な質問に答えるだけでタイプ診断ができるので導入しやすいのもポイントです。一度1on1で使ってみてください。

ソーシャルスタイル理論

  ソーシャルスタイルとは?4つのタイプとその特徴をご紹介! | HRhacker 「会社でどうしても馴染めない人がいる」「新しいチームの人員配置に悩んでいる」そんな方にぜひおすすめしたいのがソーシャルスタイル診断です。今回はそのソーシャルスタイルとは何なのかまとめました! HRhacker


アメリカの産業心理学者が提唱する理論です。ソーシャルスタイル理論によって人々は4つのタイプに分けられます。その結果から自己理解、他者理解が可能になり従業員が快く働きやすくなります。

MBTI診断

  MBTIとは何か?特徴と組織に導入するメリットを紹介! | HRhacker MBTIとは、性格タイプを16種類に分類し、自己と向き合う診断メソッドのひとつです。これを活かすことで組織の生産性を高められます。今回はMBTIの特徴と組織に導入するメリットについて紹介します。 HRhacker


MBTIはアメリカでは最もポピュラーな性格検査で、こちらは診断により16種類のタイプに分けられます。まずは自分のタイプを診断してみるのも面白いです。

求人原稿の改善

そもそも自社にマッチングしていない人材を採用してしまっている可能性もあります。理想の求職者から応募を集めるための求人原稿テクニックを無料で公開しているので、求人原稿に不安がある場合はチェックしてみてください。

  理想の求職者から応募が来る!求人原稿の書き方を公開! | 採用ハック 「求人原稿の書き方がわからない!」「とにかく応募が来る原稿の書き方が知りたい!」という方必見。年間2500応募を集めるインビジョンが、理想の求職者から応募が来る求人原稿の書き方を伝授します! HRhacker


毎月求人原稿改善セミナーも開催しておりこちらも無料で参加いただけます。

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リブランディング

会社としても組織が停滞しているのを感じており、従業員としても会社の方向性が定まっておらず日々の業務にやりがいを見いだせていない…というような状況であれば思い切ってリブランディングをするのが解決の糸口になるでしょう。

リブランディングに関してもセミナーを開催しています。こちらも無料で参加いただけます。

  【5/27・6/9・6/22開催|無料webセミナー】組織の血流改善セミナー 組織の血液は人です。 それを司る人事が「それっぽい」施策しか打てない状態は、 組織がいつ病気になってもおかしくない、 血管カッチカチの 「動脈硬化状態」といっても過言でありません。 このセミナーでは組織の血流をサラッサラにする方法をご紹介します。 最近、組織の調子が良くないな、血流を良くして健康な組織を作り上げたいな と思ってる経営者の方、人事の方は気軽に参加してください! HRhacker


採用管理システム(ATS)

「そもそも普段の人事業務の工数が多すぎて施策すら打てない!」というのであれば採用管理システムを導入してみるのはいかがでしょうか?

  ワンオペ人事を救う神ATS(採用管理システム)をご紹介! | HRhacker 採用管理システムは応募から採用までの人事業務プロセスを管理するシステムです。応募者情報の一元管理機能や求人の拡散機能などを兼ね備えています。また採用管理システムによっては海外採用や外国人採用に強い、といった特徴があります。ぜひ採用管理システムについて学びましょう! HRhacker


採用管理システムは「応募から採用に至る人事業務プロセスを一元管理できるシステム」です。サービスによって機能や料金が変わってくるため、自社に合った採用管理システムを選ぶのが重要です。

退職代行サービスから電話が来ないような会社づくりが大切

いかがだったでしょうか。

例えば退職代行サービスの依頼者の退職する理由が「上司との関係のもつれ」だった場合、そこの関係性が見えていなかった人事にも非があるでしょう。退職代行サービスから連絡が来てから異変に気づくのでは遅いのです。

退職代行サービスを通して退職を言い渡されるようなことが起こらないよう、普段から従業員とコミュニケーションを取ったり、自社とマッチングした人材を採用しましょう。

それでも社員の離職率が高くて困っているようであれば、一度当サイトを運営するインビジョン株式会社までご相談ください。御社にあった最善の方法をご提案いたします。

【インビジョン株式会社】

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宇野享平
宇野享平

インビジョン株式会社 鼓舞屋/主に求人原稿とHRハッカーのライティング、メールマガジンの配信をしています。最近は入浴剤にハマり中。


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