
変化の時代に不可欠!チームビルディングのポイントと実践的な取り組み方法を紹介
「チームビルディングのために具体的に何をすればいいんだろう?」
「日常の業務の中できる取り組みが知りたい」
変化が多い今の時代、チームビルディングの重要性が増してきています。
チームビルディングの意味とは何か、そして具体的に何をすればいいのか気になりますよね。
具体的な方法として、よくゲームや研修が紹介されますが、「そんな改まった時間はとれない…」という方向けに、日々の業務内で取り入れやすい取り組みをピックアップ!
チームビルディングの意味や重要視される背景、プロセスと意識するべきポイント、具体的な取り組み方法を紹介します。
目次[非表示]
- 0.1.チームビルディングとは
- 0.2.チームビルディングが重要視される背景とは
- 0.3.チームビルディングの5段階プロセス
- 0.4.プロセスごとに意識するべきポイントと取り組み
- 0.5.ポイントを理解してより良いチームビルディングをしよう
チームビルディングとは
「チームビルディング」とは、個人のスキルや能力、経験を最大限に活かし、目標を達成できるチームづくりのことです。
似た言葉で「チームワーク」という言葉がありますが、これは「それぞれが助け合い、互いの弱点を補いながら目標達成すること」を指します。
大きな相違のポイントは、個人の強みや能力の最大化を重要視しているかどうかです。
チームワークの場合は、重要視されているのが”成果”と”関係性”だとすると、
チームビルディングという言葉には、加えて”個人の能力最大化”のニュアンスが含まれているのです。
チームビルディングが重要視される背景とは
断言しますが、今後は今まで以上にチームビルディングが重要視される時代です。
今は変化が多く不確実なVUCAの時代です。
時代に適応していくために、事業戦略やチームの方向性、業務内容など様々な変化が起こります。(というか、変化していかなければ企業としても生き残れません)
それらの変化にクイックに対応する力が必要であり、そのためには個人個人の力が鍵になります。
また、時代が進むにつれ、働き方も変わり、正社員登用ではなく業務委託的な働き方が増えるでしょう。それにより、固定のチームでずっと働き続けるというよりは、プロジェクトでチームを組む場面が増えるはずです。
これからの時代は、チームビルディングに関する知識や経験を持った人材が重宝されます。
今後もチームビルディングの注目度はますます高まっていくでしょう。
チームビルディングの5段階プロセス
心理学者タックマンが1965年に提唱した「タックマンモデル」という理論があります。
これは、チームの進化を5段階で表したものです。
下記の5つの段階があり、チームはこの段階を辿ると考えられています。
①形成期:チームが形成されたばかりの段階。
目標に対する理解やメンバー同士のコミュニケーションが浅い状態。
②混乱期:チームが作られ、少し時間が経った段階。
メンバー間で意見の相違が生まれ、対立が生まれやすい。
③統一期:相互理解が進み、チームが安定する段階。
明確な目標の設定や役割分担ができてくる。
④機能期:チームとして機能している段階。
それぞれが役割を果たし、お互いフォローできている。成果が出始める。
⑤散会期:チームとしての活動が終わる段階。
チームビルディングの成功が判断できる。
プロセスごとに意識するべきポイントと取り組み
では、5段階のプロセスごとに、意識するべきポイントや具体的な取り組み方法を紹介します。
①形成期
まずはチームが形成されたばかりの段階です。
この段階では、主にチームの目標に対する理解とメンバー同士の理解が浅い状態です。
そのため、メンバー間では緊張した雰囲気が流れ、互いに遠慮気味なコミュニケーションになります。
ここで重要なのはメンバー同士の相互理解です。
最初の段階で相互理解が進んでいれば、その後のコミュニケーションが円滑になりやすくなります。
相互理解を促進するための方法としておすすめなのは、内容の濃い自己紹介です。
具体的な内容としては、下記項目を共有しあうと良いでしょう。
「名前」、「年齢」、「今までの簡単な経歴」、「好きなこと(趣味)」、「得意なこと」、「苦手なこと」、「自分と関わる上での注意点」。
得意なことや苦手なことを予め共有しておくと、業務の振り分けや協力がしやすくなります。
「自分と関わる注意点」とは、例えば「まずは何事も一人で考える時間が欲しい」とか「自分は話しかけるなオーラを放ってるように見えるらしいが、実はおしゃべりが大好きだ」などといった、コミュニケーションを円滑にするための自己開示です。
プロジェクトのキックオフ時に時間をとり、是非自己紹介に力を入れてみてください。
少し時間が取れるようであれば、人生ストーリーを語り合ったり、全員で共通点探しをやってみるのもおすすめです。
②混乱期
チームが作られ、少し時間が経った段階です。
チームの目標が決まり、目標に向かっていくぞ!という雰囲気になる一方で、
メンバーそれぞれの考え方の違いが出て、対立が生まれやすくもなります。
ここで重要なのは、建設的な本音のコミュニケーションです。
互いの意見が違ったとしても、建設的に会話ができればチームは自ずと良い方向に進みます。
しかし、そう簡単には腹を割ったコミュニケーションができないのが人間ですよね。
なかなか自然と建設的な本音の会話ができないのであれば、そういう場を作ってしまいましょう。
まずは定期的なMTGを行い、議論の場を作ってください。
MTGは意思決定を行う場ですので、毎回意思決定するべき議題を設定し、全員で話し合います。
予め、議題に対する賛否を必ず明文化して意見を述べる、全員が発言をする、意思決定に対して全員で納得度を%で表現する、などといったMTGルールを決めておくとスムーズです。
ただし、議題を決めたりルールを決めたりと、全体をとりまとめるリーダーの存在が不可欠になります。
他には、心の中に潜めてたけど言いたかった事や、ちょっとでも違和感に思ってる事などを伝え合う「ぶっちゃけ会」なる場を定期的に用意したり、リーダーが各メンバーの意見を聞いて取りまとめる対話の場を用意するのも良いでしょう。
③統一期
相互理解が進み、チームが安定する段階です。
意見がまとまり、混乱期を乗り越え、チームが安定してきます。
互いの相互理解も進み、目標への道のりが明確になることで、一人一人の役割分担ができるようになります。
ここで重要なのは、個性を活かした役割分担です。
いつまでに/誰が/なんのために/何をするか、という役割を明確にしましょう。
その際に、誰が最適か?個人の強みが活きる采配になっているか?を確認しましょう。
やるべき取り組みとしては、メンバー理解と目標達成プロセスの見える化、役割の見える化です。
目標達成プロセスの見える化として有効なのは、ロードマップの作成です。
目標達成のために必要なプロセスとアクションを明文化し、ロードマップに落とし込みます。同時に、アクションに対する担当者を決めます。
全員で互いの役割や進捗を確認できるため、より目標に対するコミット力が上がるでしょう。
④機能期
チームとして機能している段階です。
それぞれが自分の役割を果たし、お互いフォローしあうことで、成果が出始めます。
ここで重要なのは、個人のパフォーマンスをより最大化させるためのフォローアップです。
役割を明確にした結果、チームとして機能している状態に加えて、個人個人がより力を身につけることで、チーム全体としてのパフォーマンスが向上します。
やるべき取り組みとしては、フォローアップと能力開発です。
まずフォローアップとしておすすめなのは、定期的な1on1。
リーダーとメンバーで週1〜隔週1回のペースで行うと良いでしょう。
チーム目標の達成を目的に据え、目標に対する進捗確認、良い点や改善点のフィードバック、相談事の解消をメインに話をします。
能力開発に関しては、メンバーが自ら身につけるべきスキルを習得できるように、必要なスキルの明文化をしておいたり、臨時的な研修を導入したりと、様々な方法が考えられます。
⑤散会期
プロジェクトが終了し、チームとしての活動が終わる段階です。
チームの成果を総決算する時期だとも言えます。
チームとしての定量的な成果はどうだったか、またメンバーたちの反応はどうか。
これらを材料にして、チームに対する成果を測ります。
チーム目標に対する成果が出ており、かつメンバーたちがチームに対し解散を惜しんだり、ポジティブな発言がみられれば、チーム作りは成功したと言えるでしょう。
プロジェクトメンバーで打ち上げをして楽しんだり、プロジェクト活動に対するアンケートを集めて次のチームビルディングに活かしたりと、最後の区切りとしての取り組みをやってみるのがおすすめです。
ポイントを理解してより良いチームビルディングをしよう
いかがだったでしょうか。
チームビルディングには段階があり、それぞれに意識するべきポイントがあります。
これからの時代的にもチームビルディングに関する知見は必要不可欠。
今回紹介した取り組み方法を参考にして、より良いチームビルディングを行ってくださいね。
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